12月2日に教育委員会事務局から「17年度に学校用務職場で人材派遣事業を試行的に実施したい」との提案がありました。「民間業者とシルバー人材センターからの人材派遣事業を学校用務業務に活用する」といった内容です。
提案では、民間派遣業者の活用は、小・中学校、高等学校の各1校、計3校での実施を予定。「小・中学校では正規職員2名配置校のうち正規職員1名を人材派遣に置き換え」、「高等学校では正規職員1名と嘱託員または再任用職員1名の計2名を人材派遣に置き換える」としています。
また、シルバー人材センターの活用は、小・中学校で各2校、高等学校1校の計5校での実施を予定しています。「小・中学校では正規職員2名配置校のうち1名を人材派遣に置き換え、正規職員と嘱託員または再任用職員の配置校のうち嘱託員または再任用職員1名を人材派遣に置き換える」としています。高等学校では「正規職員1名と嘱託員または再任用職員1名の計2名を人材派遣に置き換える」としています。
シルバー人材センター派遣提案には職員室のサポート業務を伴うことも盛り込まれています。
学校用務員で構成する教育支部では、この間も学校職場で安心・安全で質の高い公共サービスを安定的に行っていくうえで自治体に直接雇用される職員による業務遂行を「直営堅持」として求めています。また、直接雇用の職員を確保していくことで業務の継続性が保たれると考え、人員要求を行っています。自治労横浜教育支部は、こうした基本的な考え方から人材派遣の導入には反対の立場で提案に対する質問書や要求書を提出し、問題点や課題について明らかにさせながら交渉を行っています。
こうした新たな委託化攻撃に関しては政府の“骨太方針”の中でも「公共サービスのイノベーション化」として、地方行政サービス改革の取り組み状況の徹底した“見える化”をはかることが盛り込まれており、学校用務職場もその“見える化”に晒されている状況も背景にあり、全国的な問題とされていることにも注意が必要で、看過できないものと考えます。
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