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自治労横浜 女性部ニュース
 2011.6.14. Vol.138
 
◆1面
 
職場の防災度総点検
3月11日…職場では何が。
 

【中学校では】

―想定外の連続を教訓に―

 地震がおきた時、卒業式後にたくさん活けてあった花瓶を押さえ、校舎が揺れるのを見て外に出た職員からは悲鳴が上がりました。ちょうど生徒は教室で帰り学活の最中でした。

緊急放送を入れようとしましたが、すぐに停電になってしまったために校内放送が使えません。各階に指示を出すために先生が伝令に走りました。連絡を取ろうにも電話が使えず、パソコン・テレビ・ラジオの情報源も働きません。手動で電気を起こす非常時用ラジオが役にたちました。

 生徒の集団下校(小学校では父母が引き取るまで待機です。)では、信号が消えているために歩行者はとても危ない状態になり、引率の先生が車を止めて生徒達を渡らせるという想定外のことがありました。

 プールの水は大きな揺れにより滝のようになり、隣の歩道や車道まであふれ出し、揺れが収まってもしばらく止まりませんでした。また、学校は警備会社による集中管理になっているため電気が回復するまで施錠が出来ずに、夜の10時半まで帰れない先生もいました。

 毎年、避難訓練は行っていますが実際に停電になってみると、たくさんの想定外のことが起こりました。その後の反省から、ハンドマイクや非常時用ラジオの場所が全員に周知され、下校途中に道路の信号が消えることに対応するために下校班を編成しなおし、信号を渡る班には担当の先生が増員されました。

 今回は校舎や道路が壊れることもなく学活中だったため、混乱は起きずに下校することができましたが、登下校途中、休憩時間中だったら混乱は大きかったと思います。正確な情報の収集、想定外のことをどこまで想定するかが難しい問題だと感じました。

 

【給食では】

―安全に給食を―

 3月11日の地震が午前中だったらと思うとゾッとします。学校の屋上にあるプールの水が大揺れし大量にこぼれたそうです。揚げ物の油が冷めずにこぼれていたら、やけどにとどまらず火災がおきていたかもしれません。

 当日は午後だったので、停電になった学校は食器洗浄機が使えず水で食器を手洗いしたとのこと。断水や、ガス漏れ、怪我人は幸いなかったようです。

 退庁も学校により、様々で、学校待機で夜遅くになったり、逆に早く帰宅させてもらえたりと、どの対応が正しいのかと今後の課題だと痛感しました。

 翌週の月曜日もパンと牛乳だけの給食や、計画停電を気にしながら全て作っていた学校もありましたが、電気がとまると作業ができないので、学年末あと一週間余りで、給食中止となってしまいました。

 

【保育園では】

―子供たちを守る―

 ちょうど地震があった頃、保育園ではお昼寝から起きて着替えをしている最中でした。

私は調理員なのでちょうど3時のオヤツを仕上げ、後は取りにくるのを待つばかりの時に起こりました。まずは、火の元を消し様子をみましたが、あまりにも揺れが続くので、0歳の避難のために2階に駆け付けました。

 乳児はまとまって一つの部屋にいて、保育士は子供たちに布団を被せて治まるのを待っていました。

 そして少し揺れが小さくなった頃に、おんぶをしたり手をつないだりしながら、1階のホールに避難しました。

 その後、電車などが止まったなどの情報が入り、保護者たちがなかなかお迎えに来れないことがわかり、私を含め職員は7名残ることになりました。

 急遽、夕食にうどんを作って食べさせ、夜9時の時点ではまだ5人ほど残っていたので寝かして待つことになりました。結局、最後にきたお迎えの方は、大森から歩いて来られて夜中の2時に来られました。

 
◆2面
 

【メール投稿募集!!】

   東日本大震災の当日の話をしませんか。あなたの職場で機能したこと・しなかったこと、ひやりとした体験や、今後必要だと思う対策についてなど、感じたこと・考えたこと何でも結構です。投稿お待ちしています。

【内容】500〜700文字程度。職場・氏名必須。掲載時、職場・氏名を出したくない場合はお知らせください。

【提出先】自治労横浜本部・女性部まで。メールアドレスjiyokoka@pastel.ocn.ne.jpか庁内メールでお送りください。

【提出期限】7月14日(木)

 
自治労横浜・災害派遣報告
被災地を目の当たりにして
 
 4月16日(土)から「東日本大震災」の被災地復興支援第2グループとして自治労横浜から神奈川県本部高橋労働局長、教育委員会支部のIさんと私を3人含む神奈川県本部10名で福島県福島市へ支援に行ってきました。
 16日、東京駅のバスターミナルで結団式を行い、夕刻に福島に到着、第一陣と同様各県からの参加者全員でのミーティングを行い、神奈川県チームは避難所の運営を補助する担当と決まり、支援活動は月曜からのBグループとなりました。
 私が行った十六沼体育館は原発30キロ圏内や20キロ圏内からの避難の方が多数を占めており、家があるのに帰れない怒りや絶望感を持っている避難者も多数おりました。このような状況なので避難している方々のストレスは相当溜まっていて、ボランティア期間終盤ではストレスのはけ口、相談相手として色々な話を聞くこともできました。
 十六沼体育館にはたくさんの子ども達がいましたが、日中は避難所から学校へ通うといった不自由な状況にもかかわらず、毎日元気いっぱいでみんなの心を和ましてくれました。
 たった8日間でしたが、最終日の朝お別れの挨拶に廻るとみなさんから感謝のお言葉をいただき、子ども達は飛びついてきて別れを惜しんでくれてちょっとウルウルしました。
 帰宅前日にレンタカーを借りて相馬市の沿岸部に行き津波の被害を目の当たりにしましたが、本当に言葉にならない状況でした。実際行けば分かりますがこの復興には相当な時間・費用がかかることは間違いなく、継続的な支援が必要だと実感しました。
 今回の派遣は避難所の支援業務でしたが、こういった状況を目の当たりにして次に機会があるなら津波被害の大きい地域に行ってがれき撤去など新しい町づくりのための復興支援をしたいと思いました。
 (自治労横浜賃金調査部長・B)
 
◆3面
 
シリーズ・福島原発事故 (2)
長期化する放射能汚染! 私たちの暮らしは大丈夫なの?
《外部被曝と内部被曝》
 
 福島県の子どもたちの年間被曝許容量が暫定的に20ミリシーベルトとされ、国と県が「心配無用キャンペーン」を展開しています。文科省の冊子では「普通に生活して支障はありません」と書かれている一方で、「必要のない放射線を出来るだけ浴びないようにするという考え方は、大切です」とも付け加えられています。
 現場の学校は混乱し、体育の授業を屋内で行うなど、子どもたちの被ばく線量を出来る限り少なくするために涙ぐましい努力が続けられています。福島県内の住民からの呼びかけで全国から文科省に対して、子どもたちの被ばく線量を少しでも減らすための対策を取るように要求した結果、一般公衆の許容線量1ミリシーベルトにできる限り近づけると、暫定基準を撤回させることができました。
 しかし、ここで問題にされているのは地表からの放射線(ガンマ線)による被曝だけです。
 1986年のチェルノブイリ原発事故(旧ソ連)では、原発から1,000km以上離れたヨーロッパ諸国も放射能で汚染されました。オーストリア政府は平均的な住民について様々な経路から生じる被曝の割合を見積もっています。(図下)圧倒的に大きな被曝は食品による内部被曝(80%)です。次に重要なのが、地面の汚染による外部被曝(15%)です。
 福島県内では外部被曝の割合が高くなる恐れはありますが、地元で生産される食品を食べ続ければ、外部被曝量を超える内部被曝量が加算されることが想定されます。外部被曝だけで年間1ミリシーベルトという基準での、グランドの表土入れ替えなどの汚染除去ではまだ安心できません。
 神奈川県内でも土壌が放射能で汚染されましたが、今、測定されている空間線量(外部被曝)をみると、それだけで一般公衆の被曝限度の年間1ミリシーベルトを超える心配はなさそうです。ただし、北東の風を受ける斜面や、雨水が溜まりやすい場所は放射能が集中している恐れがあるので要注意です。
 食生活によって食品の種類ごとの割合は変わりますが、オーストリアの住民と同じように、食品による内部被曝に注意しないといけない…首都圏で生活している私たちは、福島原発の火災・爆発による放射能大量放出によって、そんな状況に追いこまれたのです。
 
◆4面
 
教育支部女性部・バスハイクレポート
羽田空港&JAL整備工場見学
 

 女性部では4月23日参加者22人と賑やかに、恒例のバスハイクに行って来ました。往路の車内では始めに東日本大震災の犠牲者に方々に黙とうを行い、募金が12,900円集まりました。全額自横本部を通して寄付されます。

 その後自己紹介、1日の行程説明を行い、渋滞もなく羽田空港へ到着しました。

 

【羽田空港国際線ターミナル】

 高い天井とガラス張りの建物は、白を基調として、とても綺麗でした。

ショッピングモールには日本デザインの品物を扱うお店が多く、和柄の手ぬぐい・ハンカチやTシャツ、日本各地のお土産品など、外国人のみならず日本人にも買い物を楽しめるお店が多くありました。レストランも日本食を主とした店舗が多くありました。買い物中は他のメンバーと会わないほどの広さでした。

 

【整備工場見学】

 始めにパワーポイントを見ながら、羽田空港、飛行機の飛ぶ仕組みについてなど説明がありました。休憩時間では操縦席や座席に座ったり、整備士やパイロットの制服を着てみたりしました。その後第一整備工場・第二整備工場と歩いて飛行機のそばまで行き、実際に整備している様子を見学してきました。驚いたのは定期点検時、外面のパネルや座席のシートまで全て外して機体の点検を行う事です。また映画やドラマで見る様に、部品や工具の管理は徹底的に行われ、工具箱は番号がふられ整理されていました。機体に大きな足場が組まれ整備士が張り付いている様に見える姿や、大きな扉が開き整備を終えた機体が外に出て行く時には、物の大きさの感覚が失われる程圧巻でした。日頃気軽に乗っている飛行機が、丁寧に整備をされている様子をみて、空の旅に今までとは違う親しみが沸くような信頼を感じて来ました。

 

本部女性部バスハイク開催日決定!

 震災の関係で延期された自治労横浜本部女性部バスハイクが9月3日(土)に決まりました。詳しくは後日お知らせにてご案内しますのでどうぞお楽しみに!

 
   
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